塾長コラム
中高一貫校 大学受験必勝法②
前回の続き、中高一貫校 大学受験必勝法②をお伝えします。
中3の一学期(早いところでは中2の後半)に、高校数学がスタートする。ここで数学が本当の『高等数学』になる。
具体的には数Ⅰの『二次関数』、なかでも『最大最小』『不等式、解の存在範囲』―ここでこれまでの数学のできる、できないがふり出しに戻る。
中学数学の範囲でよくできた生徒群が、ここで2つに割れる。(公立進学校トップレベル校では高1の一学期末におこる)
なぜか?中学数学では、未知数を文字(x,a)で置くが、それは実は手にさわり見ることができる(実体のある数)にすぎない。
数Ⅰの二次関数では、範囲が文字になる。例えば(-2<x<a),このaは決まらない数。aがどの範囲にあるのか、場合分けが必要になる→ここで大混乱。
つまり、はじめて体験した『真の代数』を自分のものとできる人とできない人=大学受験を数学で突破できる人できない人に大分解する。
わかりやすく言えば、国公立受験組と私立文系組にきっちり分けられる。
数Ⅱの三角関数。
学校によって時期は異なるがこれが、得意であれば理系(数Ⅲの学習)に進んでOK!!
一方、ここができないと理系に進むことは難しい。志望学部の関係で、そこを無理押しして理系選択した人の多くには、高3の時点で「数Ⅲのいらない理系学部」を探す放浪の旅が待っている。
農や看護、栄養系など、そこには同じような人が群がっているのでむしろ難関になるという皮肉な現象さえ起こっている。
私たち受験屋は、ある生徒をみるとき、高2のはじめからの1年間の成績の推移に注目する。
現役で第一志望に合格する生徒の多くは、この高2の1年間に成績が伸びる。
一方、高1の時と同じような学習態度と成績で起伏のない生徒は失敗する。
文系であれ、理系であれ、高2の時の勉強量が高1の時に倍することが現役合格のポイント。
とりわけ、数英については高2の1月に受ける共通テストのプレテストで、150点越えを目指すこと。
主要教科は高2でほぼ完成に近づけておいて、高3は他教科(時間のかかる国社理)に注力できるようにすること。これも大切な受験テクニックの柱である!!